発声


いつから朝を待っていたのだろう、許されたつもりになっているのだ

気づけば時計が止まっていた、それすらどうでもよかったのに


こんなにも世界には陽光が溢れすぎて、目を閉じても闇を憶い出せない

窓の向こう、景色を眺めた 遠くきらめく渚が綺麗…


何ひとつこの世に執着などしないと

決めていた、置いていた 音も色も形も

まだ怖かった…存在を認めることが

いつか唇開くその日まで



街に潜み西風を憂いて 立ち竦む後ろ、微睡み揺れる影

沈む夜は目覚ましく冴え返る


何もかも知らない既視の街を踏み越え

消えていく、落ちていく 雲も空の青さも

まだ怖かった…真実を見初めることが

かつて言葉を捨てたあの日から



何もない処から概念は築かれる

季節さえ織り成して…時間は動き出す

ただ弱かった 戦慄を始めることも

なべて声を嗄らして叫びたい


今日から 虚無から ここから始める


words&music&vocal:Kyoya

arrangement&mix&guitar:Koz

2015

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